女難の一平

第9回小説新潮長編小説新人賞(2003) 最終選考作品








近頃、テレビでも映画でも、時代劇がすっかり少なくなりました。

私の子どもの頃はいっぱいありましたね。


  

大川橋蔵の「銭形平次」、中村梅之助の「遠山の金さん」

「水戸黄門」は長らく東野英治郎でした。

「大岡越前」は加藤剛。「江戸を斬る」は西郷輝彦と松坂慶子。

「破れ傘刀舟悪人狩り」なんていうもありました。萬屋錦之介でした。

「子連れ狼」も萬屋でしたね。「鬼平犯科帳」も萬屋がやっていました。

「大江戸操作網」は杉良太郎。他に「右門捕物帖」もそうでした。

高橋英樹は「桃太郎侍」「ぶらり信兵衛道場破り」「旗本退屈男」

変わりどころでは、千葉真一の「柳生一族の陰謀」「服部半蔵」

中村主水こと藤田まことの「必殺仕掛人」シリーズ。

1シーズンだけでしたが、天地茂の「雲霧仁左衛門」もよかった。

古いところでは竹脇無我の「清水次郎長」。森の石松はあおい輝彦でした。

三船敏郎の「素浪人」シリーズも忘れられません。



今はすっかり少なくなってしまいました。

                                

昔の時代劇は、

今に比べて能天気なところがあり、

ほとんどがハッピーエンドに終わるので、

見ていて安心できました。

それは、中にはシリアスなのもありましたが・・・



この「女難の一平」は、

あの頃の時代劇の感覚を蘇らせると共に、

幕末の変転に翻弄される若き男女の恋模様を

明るいタッチで描いてみました。



主人公の赤松一平は、勘当された旗本の三男坊で、

北辰一刀流の使い手。

しかし、みるからにチャランポランでわがまま。

しかも女好きという絵に描いたような放蕩児。

イメージとしては、ちょっとヤンチャな木村拓也がぴったりです。



対する相方役のおけいは、元武家の娘で芸者上がり、

しかも男勝りの小太刀使い、という時代劇では定番の勝気な女。

こちらのイメージは中山美穂です。


                          

これを書いたのは2002年頃ですので、

キムタクもミホリンも、

それぞれ7年前のイメージで描いてください。



原稿の量は400字で370枚程度。

ザァーと読めます。

何人かの方に読んでもらいましたが、

「これは読み始めたら止まらない」というお褒めをいただきました。

当時の、新潮社の編集者にも

「グイグイ読ませる作品」とコメントをいただいた記憶があります。



第9回小説新潮長編小説新人賞の選考委員は


井上ひさし

浅田次郎

北原亞以子

林真理子

の4氏でした。




それぞれの選評の、私に関する部分を一部抜粋します。(文字色づけは榊。)



井上ひさし氏

「・・・しかし、

作者の腕力の強さは相当なもので、

その旺盛な筆力には魅力がある。

さらに、「直参旗本」が自慢の主人公が、

時の流れのからくりで、

いつの間にか官軍に寄り添ってしまっている

という話の仕立てにも感心した。

歴史考証などあまり考えずに、

愉快な物語をどしどし書くところに、

作者の才能があるかもしれない」



浅田次郎氏

「・・・氏の『女難の一平』は横紙破りの時代劇で、

それなりに面白く読んだ。

誰も知らない昔話の無責任さが快感を伴う。

それでも、小説としての最低責任は・・・・・

ただし、もっと読みたい気にはさせる



北原亞以子氏

「さて『女難の一平』だが、

できることなら私はこの作品も推したかった。

俺は旗本だ、直参だといいながら、

官軍の手伝いをすることになる後半が秀逸で、

一平という主人公にも愛嬌がある。

ばかばかしくて笑わせてくれる時代小説も、

そう多くない。

が、冒頭、一平が土佐藩士の女を寝取り・・・。

・・・さんはスケールの大きい法螺を書ける人

と思うが、法螺が大きくなればなるほど、

こまかいところに気をつけなければならない」



林真理子氏

「・・・史実や筋運びにいい加減な所は気になるが、

『妙な魅力がある』と選考会では人気があった



お読みいただいてお分かりかと思いますが、

この作品が受賞できなかったのは、

どうやら時代考証をいいかげんにしていたのが、

大きな原因と思われます。




まあ、仕方ないですね(涙)。



いろいろな先生から指摘された「時代考証」については

おかしくない程度まで、修正しています。



そして、多くの方に読んでいただきたいので

これで儲けようなどとツユほども思っておりません。



単庫本程度の価格 1,000円



時代劇のお好きな方なら、きっと楽しんでいただけます。

そうでなくても、キムタクミホリンをイメージしてお読みいただければ

そこそこ楽しめるのではないでしょうか。




できることなら、読んだ後の感想を榊までメールいただけると幸いです。



商品はダウンロード版で124ページPDFファイルになります。




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